フィルムを装填するためにカメラの裏蓋を開けると、一番左側にパトローネ室、そして中央には手を触れてはいけないシャッター幕。そのシャッター幕の右側には爪の付いたスプロケットがあり、そのまた右側にはフィルムを巻き取るためのスプールがあります。そしてシャッター幕の上下にはシルバー色のフィルムガイドがあります。
35mmカメラのフィルムはパトローネと呼ばれる金属製の小さな管に入ってますので、これをパトローネ室にポンと入れます。
そしてパトローネから少し出ているフィルムを引っ張り出しながらスプールの溝にフィルムの先端を差し込みます。この時、フィルムの穴がスプロケットの爪にかかっているか確認をします。
あとはスプロケットの爪の部分を軽く押さえた状態でフィルム巻き上げレバーでフィルムを巻き上げます。この時フイルムがピンと張っていれば問題ありませんので裏蓋を閉めます。
そのあとフィルムを巻き上げて空シャッターを切ります。巻き上げと同時に巻き戻しレバーが一緒に回るとフイルムの装填は完了です。
このフィルム装填はとても神経を使います。神様への儀式にも似た心境にもなります。とても厳かで大切な作業。気が引き締まると同時に撮影に対する気持ちに火がつきます。
そうですね、レコード針を下ろすそんな瞬間と似ています。デジタルカメラではこの感じは無くなりました。軽くなってしまったような。
さて、ここ暫くOM-2の関心するところをピックアップしていますが、今回は「おーっ」は次の通り。
- スプロケットが1回転で1コマ。
- フィルムガイドが左右に長い。
小型軽量を意識したカメラはスプロケットの直径を半分にして2回転で1コマ分のフィルムを送りますが、OM-2(OM-1)はそれはしないで1回転でフィルム1コマを送れる直径です。これによりオプションのモータドライブでの高速なフィルム巻き上げができたそうです。
また、シルバー色のフィルムガイドを短くするとカメラも小さくできるのですが、これも一クラス上のカメラと同じぐらいの長さにしてあるそうです。フィルムガイドを短くしてしまうとフィルムの平面性が悪くなってピント面が曖昧になるそうです。
またまた技術者のこだわりを感じさせます。
う~ん、まさに世界制覇ができるニッポンのもの作りです。
撮影:Canon EOS10D EF100mmF2.8マクロ
< OM-2のフォーカシングスクリーン OM-2の裏蓋を開けると OM-2のファインダー>
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