私のデビューは！(その6)

私は足繁くそのお店に通いました。FM-8のF-BASIC入門は読破してしまったのでパソコン雑誌を片手にお店に行ってました。

いくつかプログラムを作りました。そして作ったプログラムはカセットテープに保存していました。当時の保存はフロッピーやハードディスクではなく、FAXと同じ手法で音にしてカセットテープに録音していました。そのため保存や読込に時間がかかっていました。

暫く通っているとお店の常連客も増えてきました。ただ学生ではなく、会社員や工場の経営者など一般の方でした。

夜になると常連客の集まりがピークになってパソコン談義に花が咲いていました。え、談義中は時間あたりの使用料を払っていたか？いえいえ、パソコンに向かっていると話ができませんから、椅子だけ借りてタダで話をしていました。談義の内容はテクニックや情報交換が主でした。

そんな日々の中、お店の社長と専務から、ここでアルバイトをしないかと話がありました。しかもお店に人が居ないときはパソコンを自由に使っても良いと。これは嬉しい話です。お金を貰いながらパソコンが使えるとは夢みたいです。

悩むことなく今まで働いていたアルバイトを辞めてこのお店でアルバイトをすることにしました。そしてお店に払わなくなった分を書籍の購入に回しました。

さてさて、私がアルバイトに入ることで社長や専務は営業活動で外を回られていたようです。

<続く>

前回の話(その5)

写真は本文と関係ありません。docomo SO905iCSで撮影しました。