昔お世話になったカメラ屋さんへ行ってから、もう少し写真について考えるようになった。
今までは好きなレンズで「楽しく」撮影をするところが楽しみであり、撮った写真を人に見せる機会はあまりなかった。まあ、撮影スタイルを楽しんでいたと言うべきか。別に趣味で撮影しているワケだから、それで何ら問題はなかった。
ブログに写真をアップすると人に撮った写真を見てもらう機会ができる。逆に人の撮った写真も見る機会ができる。徐々に写真に対して向き合うようになってきた。
写真は絵画と違って、全てをカメラと言う道具でその時を写し撮る。だからその場にいて、同じカメラとレンズを使えば同じ写真が撮れるハズだ。だから私は写真にはオリジナル性は難しいと思っていた。
だから、消費者としてレンズを眺めているのが好きだった。レンズのコーティングの色、レンズの微妙な湾曲、そこからイメージするレンズの味。実際に撮影をして、そのイメージと写し出される写真が一致すると、それはとても楽しい世界。
フォトコンテストで書いてもらった寸評を読んだり、カメラ屋さんへ行ってカメラ談義をすると改めて意識させられるオリジナル性。
それは前から気がついていたけれど、作り手と受け手、制作者と消費者、メーカーとユーザーの図式の中では、受け手側が作り手側になることはあり得ない。
でも、良くも悪くも人から評価され始めると、自分では意識しないうちに作り手の立場にいることに気がつく。これはパソコンでプログラムを作って人から評価をもらい始めた時と同じだ。
写真に限らず、受け手から作り手への境界線。それは楽しいと感じた時に既に始まっていたかも知れない。
今はインターネットを使って情報発信が容易い。楽しいことを発信することで評価をもらい、その評価をもらって工夫を惜しまないことで、昔よりも自然に受け手から作り手へ立場が変わってしまいそうだ。
楽しいモノが見つかった時は躊躇うことなく、情報発信を仕掛けてみるが良い。そこには一日中その楽しいモノと向き合える「作り手」の世界がきっと待っているかも。
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