2009年4月25日土曜日

EOS 50Dのフォーカシングスクリーン

Canon EOS50Dに標準に付いているフォーカシングスクリーンはEf-Aという型番で、ファインダーを覗いてピントを確認する時に暗いレンズでも明るく見えるように設計されています。そのかわりピントが合っているのかが分かりにくいフォーカシングスクリーンです。

オプションで販売されているフォーカシングスクリーンEf-Sは昔のフィルム(銀塩)一眼レフの時代のフォーカシングスクリーンと同じ感じで、レンズが暗いとフォーカシングスクリーンが黒っぽくなって被写体を確認しにくくなります。そのかわり明るいレンズだとピントが合っているのを確認しやすい。ボケの感じも掴みやすい。

フォーカシングスクリーンは新素材でも開発されない限り、いや光学系だから、ピントが合っているか分かりやすくて、明るいフォーカシングスクリーンは作れないのでしょう。

私は明るいレンズで撮影することが多いので、フォーカシングスクリーンEf-Sの方が良いと判断して標準で付いていたフォーカシングスクリーンEf-Aと交換して使ってみました。

しかし、フォーカシングスクリーンを交換したばかりは、ボケは実際に近くて良いのですが、ピントの山についてはあまり違いを感じなかったです。そして時々使うTAMRON SP 17-35mm F2.8-F4 はズームするとF4の明るさになりますから、ズームアップに合わせてフォーカシングスクリーンは暗くなってしまいます。これは失敗したと思いました。そう、買わなければ良かったと。

でもせっかく買ったのですから、暫くは使ってみることにしました。そして使えば使うほど標準で付いていたフォーカシングスクリーンEf-Aの抜けるような明るさが欲しくなり、それに我慢できなくなりフォーカシングスクリーンEf-Aに戻しました。

そうすると、どうしたことでしょう。今度は明るく感じないのです。それよりもピントが合っているかが掴みにくく、まして背景のボケ具合が分からない。どんな写真になるかが分からなくなったのです。とても混迷してしまいました。

そこで買ったフォーカシングスクリーンEf-Sに交換しました。そして少し撮影をしてみるとやはりフォーカシングスクリーンEf-Sの方が良い。

これらのことを通して思いましたが、私はいつの間にかオートフォーカスに依存していて、ピントの合う面の感じやボケの感じをファインダーで確認しなくなっていたのだと。そう、構図だけで撮影を楽しんでいた。それがフォーカシングスクリーンEf-Sに交換して使っている内に昔のフィルム時代の経験が顔を出して、自然とマニュアルフォーカスでしていたピントの山の確認や背景に対して確認をするようになったのではないかと。

もう、標準で付いていたフォーカシングスクリーンEf-Aには戻れません。暗いレンズでフォーカシングスクリーンが暗くなってもその方が楽しく撮影できます。

<おまけ>
フォーカシングスクリーンを交換するとファインダーが暗くなります。ファインダー内で露出の測光をしているEOS 50Dは間違った露出計算をすることになります。そのためフォーカシングスクリーンを交換した時は適正な露出計算をするために、EOS 50Dのメニュー(ファンクション)から装着したフォーカシングスクリーンを選択設定するようになっています。

これを間違って選択する、または選択を忘れるとF2.8よりも暗いレンズの時は露出が合わない写真になります。「メジロと桜」はこの失敗をしてしまいました。EF300mmF2.8にEXTENDER EF2Xを付けると600mmレンズになりますが、レンズの明るさはF5.6と暗くなります。

この時は逆光でしたが、青空が多く占める訳ではないので、カメラの評価測光に任せて露出補正はなしで撮影をしました。撮影後、その場でカメラの液晶表示で確認をしてみるとかなり露出不足。じゃあ、+1で撮影をして確認をするとまだまだ露出不足でした。それでは+2にして撮影をしたのですが、これも露出不足でダメです。この条件でこれ以上の露出補正は考えられないのでパニックになりました。

そして帰ってからカメラのフォーカシングスクリーンの設定をしてなかった事に気がつきました。あははです。

これによりフォーカシングスクリーンEf-Sを付けて、カメラの設定をフォーカシングスクリーンEf-A、レンズがF2.8よりも暗い時はかなり露出不足になることが分かりました。これはズームレンズで焦点距離において明るさが変化するレンズだと大変なことになります。露出補正をどれぐらいしたら良いのかさっぱり分からなくなります。

メジロと桜」はパソコンの画像編集ソフトで明るく補正しましたが、補正量が多いためにコントラストなど質感が落ちてしまいました。実は恥ずかしい写真だったのです。でも初めてメジロを撮影したので掲載させていただきました。

撮影:Canon EOS 50D EF100mmF2.8マクロ,EF300mm F2.8L USM + EXTENDER EF2X

2 件のコメント:

  1. こんばんは、初めて投稿します。
    野鳥撮影をしているので、EXTENDERは頻繁に使かってます。レンズもEF600/4かEF100-400/5.6ISです。マニュアルフォーカスが多いので、多少暗くて粗くても昔ながらのピンの山のつかめるスクリーンが欲しいのですが、Ef-SはF5.6やF8でもピント合わせできますか?「暗くてピント合わせどころじゃない」ならあきらめますが、ボディーはCanon EOS 50Dです。

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  2. izknさん
    初めまして。
    Ef-SはMF時代のスクリーンに似ています。F4ぐらいになるとググッと暗くなって、Ef-Aと比べると違うレンズを見ている感じになります。
    しかし、ピントが合っているかの感じはEf-Aよりは判断ができます。ただ、Ef-Aよりはになります。
    私がEOS50Dで野鳥を撮るときは、F2.8だとマニュアルフォーカスでピント合わせができますが、F5.6になると、野鳥の顔にピントが合っているのか、体にピントが合っているのかが分からなくなります。
    ただEf-AではF2.8でも同じ感じで判断が難しかったので、まだEf-Sの方がより良いと判断して使っています。どちらにしても保険として、なるべくピントの位置を動かしながら数枚撮影をするようにしています。あとF8では使ったことがありません。
    個人的にはピントの合わせやすさについては僅かの違いだと思います。使用する人のこだわりにヒットすれば買って良かったになるでしょうし、こだわりにヒットしなければ買って損をした感じがします。
    特にF2.8よりも暗いと大きく暗くなり、ピント合わせは微妙な違いなので私は誰にでもお勧めはしません。F1.4よりも明るいレンズでのポートレートや、F2.8ぐらいのマクロレンズでの花の撮影はお勧めだと感じています。
    う~ん、野鳥撮影では劇的には変わらないかも知れません。趣向性の強い製品だと思います。
    話は変わりますが、野鳥の撮影は楽しいですよね。何かを教えてくれる感動がいつもあって。それにしてもEF600/4をお持ちとは羨ましいです。

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