2010年8月18日水曜日

携帯電話産業の前年比

8月10日に電子情報技術産業協会(JEITA)が6月の国内携帯電話出荷台数を発表した。出荷台数は前年同月比で5.4%減の375万1000台だったそうだ。これは景気動向が不安定な状況が続いており、本格的な市場回復には至っていないとのこと。

う~ん、携帯電話を輸入していなければ「確かに」と思うところ。でも、携帯電話は国内でも作っているし、海外で作られた携帯も輸入している。

6月末に発売された新型iPhone4。これは今でも入手困難で、2週間から1ヶ月は待たないと手に入れることはできない。あと、ドコモの看板商品になっているスマートフォンのXperiaやBlackBerry。これも海外からの輸入だ。

輸入している人気の携帯電話の数が含まれていないのに「前年同月比で5.4%減は景気動向が不安定な状況が続いており、本格的な市場回復には至っていない」とコメントがあるのは残念な気がする。

「不景気で売れていない」では、違った戦略を考えてしまいそう。または自分たちのビジネスモデルは成功していると判断してしまうのが怖い。最悪は景気が持ち直すまで何もしないなんて考え始めるともっと怖い。そう、不可抗力だと思って。まあ、実際にはきちんと戦略を立ててビジネスをしていると思うが、何だかそう思えてしまう。

統計もグローバル化して世界的にどうなんだという発表が必要だと思える。

携帯電話の技術は海外の特許や海外のパーツで作られている。だから携帯そのモノはガラパゴスではなく、日本人の意識がガラパゴスではないだろうか。そう、初めから海外と比較しないことが問題の根底にあるかと思う。だから海外からの輸入が多くなってくると「なんで?」となって不可抗力の理由を探している気がしてならない。

来年の電子情報技術産業協会(JEITA)はどのようなコメントを発表しているだろう。私の予想ではもっと海外の携帯電話が増えているので、国内出荷台数だけでは理由を見つけるのが大変だと思えたりする。

日本の携帯電話の産業はどこへ向かっているのだろう。もう、3Dのテレビ携帯電話などを開発している余裕はない気がする。

世界携帯電話の市場(共同通信)
  • 携帯電話全体の出荷台数は13.8%増の約3億2556万台
  • そのうちスマートフォン(2010年4月から6月)50.5%増の6165万台
  • スマートフォンの携帯電話市場の占有率は約19%
注)写真はiPhone 3Gで新型iPhone4ではない。

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