#シルバーウィークはブログを二日間休ませてもらいました。
Webサイトの過去をふり返って、これからのWebサイトを考えてみる。
インターネットが日本に上陸した頃は通信環境が発展途上ため、まだハード中心の考え方だった。どこのプロバイダがアクセスポイントが多いとか、バックボーンが太いとかが話題の中心。
その内に「あそこのホームページが面白い」とか「通販で儲けている」とか話が出てきて、多くの人がインターネットやホームページに興味を持ち始めた。話題がハードからソフトへシフトを始めた。
次にメール。メーリングリストでお互いの意見が交換できるので、これも活躍を始めた。あとホームページに掲示板が設置されて、掲示板を使った意見交換も活発になり始めた。
インターネットの利用者が増えてくると掲示板での誹謗中傷が問題になり、多くの掲示板が閉鎖になった。またメーリングリストも迷惑メールの増大により運用が難しくなってくる。
そしてブログの登場。個人の日記や意見をインターネット上で公開する楽しみ方が始まる。一見、ブログも掲示板と同じ感じがするが、掲示板はサイト管理者が責任を持って運営する。しかしブログの場合は、開設した個人が責任を持って運営する。そのため、責任が分散されることと、読み手から書き手になるので情報発信の楽しみが増え利用者が急増した。
このブログの登場により、情報発信やサイトに書く事について抵抗がなくなったところでSNSの登場。SNSはソーシャルネットワーク。お互いの考え方などをサイトに書き込んで意見を交流させる。コミュニティの場だ。このコミュニティも個人ベースで幾つも作れる。ブログとの違いはテーマでコミュニティを作りみんなで書き込むこと。昔の掲示板の失敗は踏まない。個人が作る意見交換の広場。
現在、インターネットを楽しんでいる人達にはブログもSNSも、どちらも必要なツールになっている。
その結果、ブログやSNSを無料で提供して利用者を増やして広告収入で儲けることも立派なビジネスモデルになってきた。
その後、動画でアプローチを始めたのがYouTubeだ。その目的はビデオ映像の共有。著作権など多くの問題を巻き起こしながらYouTubeの利用者は増えた。あと音楽配信もインターネットを活用した成功例だと思う。実に手軽に情報発信、音楽や動画のコンテンツ配信ができるようになった。
しかし手軽になった分、コンテンツの価値が低下したようにも思われる。コンテンツの使い捨てとまでは言わないが、昔のレコードに針を下ろした時代とは比較にならないほど「大切さ」が消えてしまったような感じがする。
もう、コンテンツの販売でお金儲けをする時代は終わったのかも知れない。考えてみればテレビがコンテンツの無料配信を始めて、人々は見えないソフトにはお金を払う気持ちになれなくなってしまったかも知れない。本など形があるとお金を払うが、目に見えない状態だとお金を払う気持ちになりにくい。だから昔、パソコンのソフトは大きな箱に入れてマニュアルも製本して販売していた。
NHKを除く放送局や新聞社は広告料で儲けている。その広告料の全てがインターネットへ流れるとすれば、良質なコンテンツを作って無料で世界へ発信することは十分に可能だろう。ただ、独占的な情報発信はできないだろうから、分散した収益になるかも知れない。でも人気があるサイトに人々はアクセスをするだろうから、そこには広告料が集中するだろう。暫くは浮き沈みの多いコンテンツ産業になりそうだ。
テレビで言う視聴率はアクセス数に代わってしまい、その結果は速やかに広告料額に反映される。また情報発信者はその業界の人達ではなく、視聴者だった人達が情報発信者になって、必ずしも都心でコンテンツを制作する必要はなくなる。多くの人にチャンスを与えると同時に、組織的に長期の予算は立てにくく、行き先不明になってコンテンツ産業はイノベーションを迎えそうだ。
お金(予算)の黄金比率は「組織から個へ」、「都心から地域」、そして「制作者からの直の発信」へと変わってくるかも知れない。その多くがコンピュータの液晶画面で表示され、コンピュータにつながったスピーカで奏でそうだ。後にテレビのデジタル放送は何だったのだろうと話が出そうだが、このデジタル放送がコンテンツ産業のイノベーションに拍車をかけそう。
あっちこっちでイノベーションだ。指針はお金の黄金比率がどう変わるかだと私は思う。だって、ない袖は振れないから比率で考えるのが良い。そのパイは業界で閉じるのか、業界を跨ぐのかも忘れずに。
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