EF300mmF2.8のレンズ重量は約3.5Kg。でかくて重い。持ち歩くとかなり目立つ。動物園では視線が痛いかも知れない。また、動物園を歩いて楽しむという意味では邪魔な存在になりそう。
そこで安いバックパックを動物園の近くのサティで買った。値段はバーゲンで1,980円なり。レンズの価格を考えるともっと高いバックパックでないと心配だったが、これを機会に買ってみた。
動物園の駐車場に着き、車の中で買ったばかりのバックパックにEF300mmF2.8のレンズを入れる。カメラ用ではないのでクッションは無い。しかし、今までは首からぶら下げて歩いていたから、それよりも安心感はある。あと500mlのペットボトルを入れる。
グッと重くなったバックパックを背中に背負ってみると両手が自由だ。これは新鮮な感じ。EF300mmF2.8を使わない時はバックパックに入れて気軽に歩き回れそうだ。あとカメラと広角ズームレンズの入ったカメラバックを肩からかけた。
車を降りて歩き始めると背中の重みが足腰にくる。これは計算外。少し前のテレビ番組で登山家が足腰を鍛えるために、鉄アレイをバックパックに入れて町の中を歩いて訓練をしていたのを思い出した。確かにこれなら足腰を鍛えることができそう。
ゴールデンウィークで車が多いために離れた駐車場から、かなり歩いて入園だ。
入園するとピンク色のフラミンゴがいた。広角ズームレンズで撮影するが、せっかくEF300mmF2.8を持って来ているのでバックパックから取り出してレンズ交換をした。かわりに広角ズームレンズの入ったカメラバックはバックごとバックパックへ入れた。
EF300mmF2.8で撮影するフラミンゴ。やはり肉眼で見るのとは違った世界になる。私は全てをEF300mmF2.8で撮影することにした。せっかくのバックパックだが、カメラバックが邪魔にならないので良しとしよう。
フラミンゴの次はダチョウ。そして象と水牛。インコに羊と山羊とチャボ。それから水鳥。オシドリもいた。フクロウとトビ。そして丹頂鶴。
今年の1月から3月は野生の丹頂鶴を撮影していたので、丹頂鶴を見るのは2ヶ月ぶりだろうか。実は丹頂鶴を一番楽しみにしていた。でも他の動物を見ていると、丹頂鶴を見るのが怖くなった。檻を意識してしまうからだ。
これは私の主観になるが、忙しい野鳥の生活を見てしまうと動物園は時が止まっている感じがした。丹頂鶴も同じではないかと思えたからだ。
恐る恐る丹頂鶴の檻の前に立つ。二羽いる。番だろうか。松江に飛来していたタンチョウの番は、夕方のこの時間帯は食事のために忙しかった。しかし、動物園の檻の中では静かだ。何だか時が来るのを待っている気がする。
私は子供でない。だから来る前から檻の中は想像できていた。でも、実際に目にすると想像とも違う。
以前、人の言葉を理解して話すオウムの話をブログに書いた。私も鳥の心について、量は違うけれど質は人間と同じだと解釈している。だから野鳥を目にする時、何を思って何を考えているかを考えることにしていた。できれば鳥の言葉を知りたいとさえ思う時がある。
二羽で番いでも、檻の中では協力して生きていく必要性がないからだろうか。それともゴールデンウィークで人が多くて疲れてしまったからだろうか。丹頂鶴の会話が聞こえそうもない。静かな檻の中。
決して動物園が不要とか言うつもりはない。動物園にはしっかりとした役割があり、多くの人が訪れて楽しんでいる。しかし、私は野鳥のタンチョウを観察してきたから、その楽しそうな行動を見てきたから、動きのない丹頂鶴には寂しさを感じてしまう。
本当は檻の外に出て季節を感じながら子育てをしたい。そんな風に感じてしまう。あの大きな青空は野鳥たちのためにでもある。
そう思うと動物園が好きな分だけ悲しくなってきた。
動物園にて |
撮影:Canon EOS50D EF300mm F2.8L USM
けち猫さんのお気持ち、
返信削除わかる気がします。
野生の丹頂たちは無事に帰ったのでしょうか・・
私はフォーゲルパークは好きです。
返信削除動物園との違いは人の中に鳥がいる事でしょうか。
松江のタンチョウは、今年の12月には幼鳥を連れて松江に戻って
来るのではないかと期待しています(^o^)